はじめに
福祉や介護の仕事は、人々の生活を支える重要な職業ですが、「給与が低い」というイメージを持たれがちです。しかし、実際のデータを見ると、資格の有無や経験年数によって給与に大きな差があることが分かります。
今回は、厚生労働省のデータ
をもとに、福祉・介護職員の平均給与や資格による違いについて詳しく解説します。
1. 福祉・介護職員の全体的な給与推移
福祉・介護職員処遇改善加算(I~V)を取得している事業所で働く常勤職員の平均給与は、
- 令和3年9月時点:308,760円
- 前年(令和2年9月):296,420円
- 前年比増加額:12,340円
業界全体で給与改善が進んでおり、また勤続年数が長いほど給与も上がる傾向にあります。平均勤続年数は8.4年となっています。
2. 資格による給与の違い
資格の有無でどれくらい給与に差が出るのか、以下のデータを見てみましょう。
保有資格別の平均給与(令和3年9月時点)
保有資格 | 平均勤続年数 | 平均給与 | 前年比増加額 |
---|---|---|---|
資格あり(全体) | 10.1年 | 335,770円 | +11,190円 |
介護福祉士 | 10.6年 | 335,440円 | +10,810円 |
社会福祉士 | 8.9年 | 349,840円 | +11,940円 |
精神保健福祉士 | 8.2年 | 341,170円 | +11,880円 |
(たんの吸引等)認定特定行為業務従事者 | 10.7年 | 347,340円 | +7,920円 |
資格なし | 7.5年 | 293,440円 | +12,990円 |
資格があると給与が高くなる傾向にあり、特に社会福祉士(349,840円)や精神保健福祉士(341,170円)の給与が高いことが分かります。
また、資格なしの職員も前年より12,990円増加しており、業界全体の待遇改善が進んでいます。
3. 資格を取得するとどれくらい給与が上がるのか?
資格を持っている人と持っていない人の給与を比較すると、次のような差があります。
- 資格なし:293,440円
- 介護福祉士:335,440円(+42,000円)
- 社会福祉士:349,840円(+56,400円)
- 精神保健福祉士:341,170円(+47,730円)
資格を取得することで月収が4~5万円ほど増える可能性があり、年間で約50万円以上の差が生まれます。
4. 給与を上げるためにできること
今回のデータから、資格取得やキャリアアップが給与アップにつながることが分かりました。では、具体的にどのような方法があるのかを見ていきましょう。
✅ 資格を取得する
- 介護福祉士(実務経験3年 + 実務者研修修了で受験可能)
- 社会福祉士(福祉系大学卒 or 短大・専門卒 + 実務経験)
- 精神保健福祉士(社会福祉士資格があると短縮ルートあり)
✅ 勤続年数を増やす
- 長く働くことで昇給のチャンスが増える。
- 事業所の昇給制度を確認し、計画的にキャリアを築く。
✅ 処遇改善加算を取得している事業所を選ぶ
- 事業所によって給与の上がり方が異なるため、転職時に処遇改善加算の有無をチェック。
✅ スキルアップ研修に参加する
- 介護技術や認知症ケア、リーダー研修などを受講すると、昇進や役職手当のチャンスが増える。
5. まとめ
✅ 福祉・介護職の給与は、資格の有無や経験年数によって大きく異なる。
✅ 資格を取得することで、月収が4~5万円アップする可能性がある。
✅ 社会福祉士や精神保健福祉士の給与が特に高い傾向にある。
✅ 処遇改善が進んでいる事業所を選ぶことで、給与アップのチャンスが増える。
福祉・介護業界で長く働くことを考えている方は、資格取得を目指しながら、自分に合った職場を選ぶことが大切です。
資格を取ることで、自分のキャリアの幅を広げ、より良い待遇を得られる可能性があります。
これから福祉の仕事を続ける方、またはこれから目指す方の参考になれば幸いです!
▶ 出典:厚生労働省【令和3年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要P20】