福祉の研修で学んでも忘れてしまう?現場で使える知識に変える5つの方法
はじめに
「研修で学んだはずなのに、いざ現場になると思い出せない」
「資格の勉強をしたけれど、実際の支援にどう活かせばいいのかわからない」
福祉の仕事をしていると、そんな経験はありませんか?
私自身、これまで福祉の現場で働きながら、資格の勉強や研修などを通してさまざまなことを学んできました。
しかし、知識を身につけることと、その知識を実際の支援で使えることは、同じではないと感じています。
大切なのは、すべてを覚えることではありません。
学んだことを現場と結びつけ、自分なりに考え、必要なときに使える知識にしていくことです。
この記事では、福祉の現場で働く人に向けて、学んだことを支援に活かすための方法を紹介します。
1.なぜ学んだことを忘れてしまうのか
研修を受けた直後は「勉強になった」と感じていても、しばらくすると内容を思い出せなくなることがあります。
これは珍しいことではありません。
一度学んだだけの情報は、時間が経つにつれて思い出しにくくなります。
また、福祉の仕事では覚えることも多くあります。
制度、支援方法、記録、利用者さんの情報、職場のルールなど、日々たくさんの情報に触れています。
そのため、「一度勉強したのだから全部覚えておかなければ」と考えすぎないことも大切です。
インプットだけで終わっている
本を読んだり研修を受けたりすることは大切ですが、それだけでは実際の支援につながらないことがあります。
たとえば、認知症について研修で学んだとしても、実際の利用者さんとの関わりでは、一人ひとり状況が異なります。
学んだ知識を、
「目の前の利用者さんの場合はどうだろう?」
と考えることで、初めて知識と現場がつながっていきます。
知識がバラバラになっている
資格試験などでは、制度や専門用語を覚える必要があります。
しかし、覚えた知識がそれぞれ独立したままだと、現場で必要になったときに結びつかないことがあります。
大切なのは、知識の量だけではありません。
これまでの経験や、目の前の支援と結びつけながら理解することです。
2.学んだことを現場で使える知識に変える5つの方法
① 学んだら自分の言葉でまとめる
研修や本で「これは大切だ」と感じたことがあれば、そのままにせず、自分の言葉でまとめてみます。
長い文章を書く必要はありません。
たとえば、
- 今日学んだこと
- 現場で使えそうなこと
- 疑問に感じたこと
- もう少し調べたいこと
などを簡単に残しておくだけでも、学んだ内容を振り返りやすくなります。
「覚えるために書く」というより、自分が理解できているか確認するために書くという感覚です。
② 学んだことを現場と結びつける
福祉の学びで特に大切にしたいのが、実際の支援との結びつきです。
たとえば「本人主体の支援」について学んだとします。
そこで終わらず、
「自分は利用者さんの希望をきちんと聞けているだろうか?」
「支援者側の都合で決めていることはないだろうか?」
と普段の支援を振り返ってみます。
すると、教科書の中にあった言葉が、自分の支援を考えるための視点になります。
知識を増やすだけではなく、支援を見る視点を増やしていくことが大切だと思います。
③ 一度で覚えようとせず、何度か振り返る
一度学んだだけですべてを覚える必要はありません。
研修で使った資料を後日もう一度見たり、仕事で関連する場面があったときに調べ直したりすることで、少しずつ理解が深まります。
たとえば、
研修を受ける → 現場で試す → 振り返る → 必要な部分を調べ直す
という流れです。
学習と実践を行き来することで、知識が現場の経験と結びついていきます。
④ 同僚や先輩と話してみる
福祉の仕事では、一つの場面についても人によって見方が違います。
自分では「こうするのがいい」と思っていても、同僚から別の考え方を聞いて気づくことがあります。
ケース検討や申し送り、普段の会話なども大切な学びの機会です。
「自分はこう考えたけれど、ほかの人ならどう考えるだろう?」
そんな視点を持つことで、自分一人では気づかなかった支援方法が見えてくることがあります。
答えを教えてもらうだけでなく、いろいろな考え方に触れることも学びの一つです。
⑤ 「覚える」だけでなく「調べられる」ようにする
福祉の制度やサービスには、変更されるものもあります。
そのため、すべてを暗記することより、
「必要になったとき、どこを確認すればいいのか」
を知っておくことも大切です。
制度について調べるのであれば、行政機関などの一次情報を確認する習慣をつけておくと安心です。
自分用のメモやブックマークを作っておくのも一つの方法です。
「知らない=ダメ」ではありません。
わからないことをそのままにせず、確認できることも専門職に必要な力だと思います。
3.「知っている」と「できる」は違います
福祉の仕事をしていると、教科書通りにはいかない場面がたくさんあります。
同じ支援方法でも、すべての人に同じように当てはまるわけではありません。
利用者さんの性格、生活歴、障害や病気、家族関係、生活環境などによって、必要な支援は変わります。
だからこそ、
知識をそのまま当てはめるのではなく、目の前の人を理解するために知識を使うこと
が大切です。
実際に支援してみてうまくいかなければ、
「なぜうまくいかなかったのだろう?」
と振り返ります。
そして必要であれば、もう一度調べたり、周囲に相談したりします。
この繰り返しが、少しずつ自分の支援の引き出しを増やしてくれます。
4.すべてを覚えようとしなくても大丈夫です
資格を取ったり研修を受けたりすると、
「専門職なのだから知っていなければいけない」
と思うことがあります。
もちろん、専門職として学び続けることは大切です。
ただ、すべての制度や支援方法を完璧に覚えておくことは簡単ではありません。
わからなければ調べる。
迷ったら相談する。
支援したら振り返る。
そして、また学ぶ。
この繰り返しでいいのではないでしょうか。
福祉の学びは、資格を取ったら終わりでも、研修を受けたら終わりでもありません。
現場で人と関わるなかで、学び続けていくものだと思います。
まとめ|学んだ知識を「支援の視点」に変えていく
学んだことを現場で活かすために、大切にしたいことをまとめます。
- 学んだことを自分の言葉でまとめる
- 実際の支援と結びつけて考える
- 一度で覚えようとせず、繰り返し振り返る
- 同僚や先輩の考え方にも触れる
- 必要な情報を調べられるようにしておく
たくさんの知識を持っていることも大切です。
しかし、それ以上に大切なのは、その知識を使って目の前の人をどう見るかではないでしょうか。
一つの知識を学ぶことで、それまでとは違った見方ができるようになることがあります。
その小さな積み重ねが、支援の引き出しを増やし、よりよい関わりにつながっていきます。
知識を増やすだけでなく、支援の視点を増やしていく。
NACK CARE WORKSでは、そんな「学ぶ」を大切にしていきます。
