男性の育児休暇取得の現状
日本で男性が育児休暇を取得することはまだ少数派です。厚生労働省の調査によると、2018年の男性育休取得率は6.16%、2019年は7.48%、そして2022年には17.13%と上昇傾向にあります。しかし、依然として多くの男性が育児休暇を取得できない現状があります。
一方で、日本の育児休暇制度は世界的に見ても高い評価を受けています。一定の条件を満たせば、国から育児休業給付金が支給され、休業前の手取りの約80%が保障されます。それでも、男性が育休を取得することへの職場の理解やキャリアへの影響を気にする人は少なくありません。
私が育児休暇を取得した理由
私は約4ヶ月の育児休暇を取得しました。主な理由は、コロナ禍の影響で妻が実家に帰省できず、家庭での育児負担を軽減するためでした。
実際に育児をする中で、夜泣き対応やおむつ替え、離乳食の準備など、想像以上に大変なことが多くありました。特に夜間の対応は睡眠不足になりがちで、これまで仕事中心だった生活が一変しました。しかし、この経験を通じて、育児の大変さを身をもって理解できたことは大きな収穫でした。また、育休期間を通して、家族の絆が深まる貴重な時間となりました。
育児休暇取得前の不安と給料の問題
育児休暇を取得するにあたり、最も心配だったのは給料の問題でした。しかし、育児休業給付金の制度を利用することで、収入の約80%が支給されるため、金銭的な不安は大きく軽減されました。
例えば、手取り18万円だった場合、育休中は約14万円が支給されます。この給付金があることで、育児休暇を取得するハードルが下がると感じました。
また、育休中の支出は意外と増えることもわかりました。育児に必要な用品や、おむつ・ミルクの消費量が増えるため、事前に家計の見直しをしておくことも重要です。
会社に伝えるタイミングと職場の反応
育児休暇を取得する場合、基本的には1ヶ月前までに会社へ申請する必要があります。私の場合、妻の安定期に入ったタイミングで上司に相談し、早めに調整を進めました。
正直、最初は「男性がそんなに長く休むの?」という反応があるのではと不安でした。しかし、実際には「家族のためにしっかりサポートしてこい」と背中を押してくれる上司や同僚も多く、意外とスムーズに進みました。
復帰後の職場環境
育休から復帰した際、仕事の流れを思い出すのに少し時間がかかりました。特に、職場の業務進行や新しいプロジェクトの状況を把握するのに苦労しました。しかし、職場の同僚がサポートしてくれたこともあり、少しずつペースを取り戻していきました。
また、育児を経験したことで、仕事の優先順位の付け方が変わりました。以前は長時間労働も厭わなかったのですが、今は「効率よく働き、定時で帰る」ことを意識するようになり、仕事と家庭のバランスを大切にするようになりました。
男性の育児休暇を取得するメリット
男性が育児休暇を取得することで、得られるメリットは多くあります。
- 家族の絆が深まる
- 一緒に過ごす時間が増えることで、パートナーとの協力関係が強化される。
- 育児の大変さを実感できる
- 実際に育児を経験することで、パートナーの負担を理解し、協力しやすくなる。
- 子どもとの関係が深まる
- 育休中に多くの時間を子どもと過ごすことで、信頼関係が築ける。
- 仕事の価値観が変わる
- 効率的な働き方を意識するようになり、家庭と仕事の両立がしやすくなる。
これから育休を取得する人へのアドバイス
もし、これから育児休暇を取得しようと考えている方がいれば、以下の点を意識するとスムーズに進められると思います。
- 早めに会社に相談する
- 育休取得は早めに上司や人事に相談し、周囲の理解を得ることが大切。
- 育児休業給付金の申請を忘れずに
- 収入の補填があるため、申請手続きをしっかり確認。
- 育児の役割分担を明確にする
- パートナーと事前に役割分担を話し合い、スムーズに育児ができるよう準備。
- 育休中の家計管理を意識する
- 予想以上に育児費用がかかるため、家計の見直しをしておくと安心。
まとめ
男性の育児休暇取得は、まだ一般的とは言えませんが、年々取得率は上昇しています。実際に取得してみると、家族との時間を大切にできるだけでなく、育児の大変さを理解し、仕事への価値観も変わる貴重な経験となりました。
これから育休を取得しようと考えている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。家族との時間は、かけがえのないもの。ぜひ、勇気を持って育児休暇を取得してみてください!